長野県の芸術・文化情報センター公益財団法人 八十二文化財団
八十二文化財団では機関誌『地域文化』をはじめ、
県内の文化の調査研究の成果を報告書にまとめ発刊しております。
長野県下伊那郡の南西に位置する阿智村。古代には東海道と並んで畿内から東国へ通じる重要な道である東山道が通り抜け、神坂峠と網掛峠は東山道最大ともいわれる難所として知られ、旅人の往来で賑わっていた。武田信玄が飯田から三河に通じる伊那街道を整備し浪合関所を置いたり、江戸時代には伝馬と中馬が置かれたりと、交通の要衝としても栄えた地である。今号では、阿智という特色ある地域の歴史と文化を掘り起こし、これまでの歩みをたどりながら地域の未来について考えてみたい。