信州の文化財を探すSEARCH

登録有形文化財

黒川堰追平隧道 クロカワセギオイダイラズイドウ 1基

指定区分・種別国-登録-登録有形文化財
内容土木建造物(橋梁・隧道トンネル・堰堤ダム・堤防等)
指定年月日令和 4/10/14
時代区分明治時代
年代1901年(明治34)頃
作者
所在地松本市波田3622-4
寸法・材質・形状石積区間長さ37m(延長246m)、石造坑口
概要解説黒川堰は、松本市西部、梓川右岸の波田地区竜島地籍にある農業用用水路の隧道で、下流の河岸段丘上、上波田・中波田・下波田及び山形村竹田を灌漑範囲とした。追平隧道は、12kmにわたる堰の一部にあたり、「黒川新堰工業組合」によって施工された明治31年(1898)から同34年(1901)にかけて造成された施設であり、当初は素掘隧道と推定される。全長246mのうち下流出口側37m(20間)は自然石による巻き立てがされており、風化による落盤を防止するための防護対策として脆弱性を補う意図があったと考えられる。高さ1.3m、大正期に石積改修し、切石積アーチ構造とした。側壁は現場の岩を利用し、アーチ部は梓川の花崗岩等が利用されている。昭和46年(1971)に始まった国営中信平農業水利事業により整備された右岸上段幹線によって、梓川本流の水が導水されたことにともない黒川よりの水利権を消失し、農業用用水路としての役目を終えている。コンクリート普及以前の隧道として貴重である。
交通案内アルピコ交通上高地線新島々駅から車で5分 徒歩10分、長野自動車道松本ICから車で約25分そこから徒歩10分

※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。

写真をクリックすると拡大画像がご覧いただけます