長野県の芸術・文化情報センター公益財団法人 八十二文化財団
指定区分・種別 | 市-指定-有形文化財 |
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内容 | 考古資料 |
指定年月日 | 平成 30/03/19 |
時代区分 | 鎌倉時代 |
年代 | 鎌倉時代(13世紀末) |
作者 | |
所在地 | 飯山市飯山1434-1(飯山市ふるさと館) |
寸法・材質・形状 | 呪符木簡、漆椀、すりこ木、鳥形木製品 |
概要解説 | 飯山市大字寿字江下に所在する釜渕遺跡6号土坑から出土した呪符木簡、漆椀、すりこ木、鳥形木製品の4点から成る。呪符木簡は「急々如律令」と墨書され、永仁4年(1296)の墨書銘もある。鳥形木製品は、薄い2枚の木片を差し込み、頭部や嘴、羽を削り出す。鳥を神や神霊の使いとする鳥霊信仰に基くものと考えられる。漆椀およびすりこ木は、杵や臼と同様に陰陽思想による女性・男性の象徴として見立て、井戸などにおける満水祈願等、水に関わる祈願のために作成されたものと考えられる。これら4点の設置された状況から、当地で雨乞いなどの水に関わる宗教的儀式が行われたと解釈できる。永仁4年という紀年銘のある呪符木簡や鳥形木製品、すりこ木、漆椀などがセットとなって発見されたことは長野県内においては他に類例がなく、全国的にも稀有な事例と考えられる。中世村落における人々の信仰、特に水に関わる祭祀行為の一端が想起される貴重な資料といえる。 |
交通案内 | JR飯山線飯山駅から徒歩5分 |
※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。
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