長野県の芸術・文化情報センター公益財団法人 八十二文化財団
指定区分・種別 | 市-指定-有形文化財 |
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内容 | 書跡・典籍・古文書 |
指定年月日 | 平成 27/07/07 |
時代区分 | 奈良時代 |
年代 | 奈良時代(8世紀) |
作者 | |
所在地 | 松本市内田2573 |
寸法・材質・形状 | 紙本墨書、掛軸 |
概要解説 | 本断簡は、重要文化財に指定されている五島美術館所蔵の「法華経巻第五(藤南家経)」と同じ写経生により筆写されたものである。安田文庫に所蔵されていた「法華経巻第三」(第2次世界大戦の空襲で焼失、写真図版が現存)も同筆と見られる。これらの資料から、元は八巻一具の法華経で、本断簡は巻第二の一部と推察される。五島美術館本、安田文庫本ともに巻末に本文と同じ筆致で「藤南家経」とあることから、藤原武智麻呂を祖とする南家に伝来したものとわかる。これらの書跡には奥書は無く書写年代は断定できないが、正倉院文書の記録や紙料から天平19年(747)と推定されており、本断簡もその一部とみられることからこの説を採用する。この掛軸の裏面に、牛伏寺15世憲如の筆にて「此経切之一軸高祖大師之真筆莫疑云々 文化十酉年夏」とあり、続けて十三世憲阿の法孫の憲寿により「現住憲如和上登京砌納金峰山宝庫者也 憲阿法孫道本憲寿」とあることから、文化10年(1813)の夏に、15世憲如が京都に上った際に、牛伏寺に納められたものであることがわかる。 |
交通案内 | JR篠ノ井線村井駅から車で15分 |
※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。
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