長野県の芸術・文化情報センター公益財団法人 八十二文化財団
指定区分・種別 | 町-指定-天然記念物 |
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内容 | 地質・鉱物 |
指定年月日 | 平成 15/01/28 |
時代区分 | 時代区分なし |
年代 | |
作者 | |
所在地 | 上水内郡飯綱町袖之山540-3 |
寸法・材質・形状 | 長径9.6m、短径5.3m、高さ4.3m、輝石安山岩 |
概要解説 | 舟の舳先に似た形の輝石安山岩質の巨石である。約20万年前に飯縄火山が「牟礼岩屑なだれ」と呼ばれる大崩壊を起した際に、東麓に堆積した崩壊物の一部と考えられる。袖之山地区周辺には同様の成因による岩塊が多く散在する。舟石を含むこれら岩塊群は、昭和7年(1932)に発表された論文により「低位置氷河説」の有力な証拠とされ、当時の地学界に大論争を巻き起した。後に説は否定されたが、論争はわが国の地学の発展にとって不朽の意義をもたらした。石の上面にある細長い割れ溝には常時水が溜まっている。この水には病気に効くという民間信仰がある。文献上では、すでに江戸時代の寛文7年(1667)の記録のなかに「舟石」の地名が記されている。なだらかな丘陵上にひときわ目立つ石で、飯縄火山や飯綱町の大地の成り立ち、そして人の暮らしと巨石との密接な関わりなどを今に伝える貴重な存在である。 |
交通案内 | しなの鉄道牟礼駅から車で15分、上信越自動車道信州中野ICから車で30分 |
※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。
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