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有形文化財

懸仏 カケボトケ 1点

指定区分・種別町-指定-有形文化財
内容金工品
指定年月日昭和 62/05/19
時代区分室町時代
年代室町時代
作者 
所在地上水内郡飯綱町芋川1036(健翁寺)
寸法・材質・形状鏡板径18.5cm、像高7.6cm、銅製
概要解説懸仏とは、円板に仏像をあらわし、寺社の壁面にかけて崇拝対象としたものである。別名御正体とも呼ばれる。芋川健翁寺に伝来する懸仏は、円板とともに浮彫の聖観音菩薩座像が一体的に鋳造されたものである。聖観音の像容は面貌丸く、両肩の描く円弧とともに小型ながら破綻の無い造形である。円板の上方には一対の釣り手があり、中世でも古い時期の作と思われる。中世の完形の御正体は町内唯一であり貴重である。健翁寺の寺伝によれば、本像は聖徳太子ゆかりの古像といい、前身寺院の「常懺法道場浄泉院」に安置されていたが、天文19年(1550)山崩れで埋没したという。その後天正11年(1583)土中から発見された本像を安置して浄泉院を再興し、のち健翁寺と改め、釈迦牟尼仏を本尊とするまで仮本尊として尊崇したという。近世を通じて当地に伝世し、特色ある信仰を集めた懸仏として興味深い存在である。
交通案内しなの鉄道牟礼駅から車で5分、上信越自動車道信州中野ICから車で25分

※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。

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