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有形文化財

薬師如来坐像 ヤクシニョライザゾウ 1躯

指定区分・種別村-指定-有形文化財
内容彫刻
指定年月日平成 22/03/10
時代区分鎌倉時代
年代鎌倉初期
作者
所在地木曽郡大桑村殿1125-1(池口寺薬師堂)
寸法・材質・形状像高141.0cm、光背高約202.0cm、台座全高98.0cm、桧材、寄木造、漆箔、玉眼嵌入
概要解説結跏趺坐してすわる本像は、右手で掌を前に向ける施無畏印をつくり、左手を膝の上に掌を仰いで宝珠形の薬壷をのせ、典型的な薬師如来坐像の姿をみせる。やや下膨れで、ふくよかさを持ちつつもやや硬い輪郭をとる面相は、高い弧状の曲線を描く眉、半眼に開いた切れ長の眼、高い鼻梁や口元など力強い貌をかたち作る。群青に塗られた頭部には、地髪の上に椀形の肉髻が大きく盛り上り、全体が細かく彫り出された螺髻で覆われる。眼に玉眼が嵌入されるとともに、白毫には水晶が、肉髻前面には瑪瑙製と考えられる肉髻珠がそれぞれ埋め込まれている。像の構造は、桧の寄木造であり、内刳が施されている。表面は下地を整えて黒漆を塗り重ねたうえに、頭部をのぞく全体に漆箔を施して皆金色に仕上げている。本像の制作者については「弘法大師」の作とも伝わるが、時代的にも作風のうえからも伝承の域にとどまる。銘が発見されておらず、作者を特定することはできないが、像容や時代背景を考慮すると、「北都仏師」の流れを汲む個人あるいは工房の作とするのが、現在のところ妥当と思われる。
交通案内JR中央西線大桑駅から車で5分・徒歩15分、中央自動車道中津川ICから車で40分・伊那ICから車で80分

※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。

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