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県宝

光久寺薬師堂 コウキュウジヤクシドウ 1棟

指定区分・種別県-指定-県宝
内容寺院建築
指定年月日平成 23/09/29
時代区分江戸時代
年代1690年(元禄3)
作者曽根原 安右衛門
所在地安曇野市明科中川手5773
寸法・材質・形状桁行3間、梁間5間、寄棟造、妻入、鉄板葺
概要解説薬師堂は棟札により、元禄3年(1690)の建立が明らかである。棟札によると、松本藩主水野忠直を大檀那とし、大足村の滝沢九郎兵衛が発願主となって造立したもので、棟梁は大町村の曽根原安右衛門である。縁先に柱を立て軒先を支える外観に特徴があり、地域に伝わる先例に倣ったものと考えられる。屋根は、茅葺が鉄板葺となっているが、軸部は旧形態をよく残している。構造は簡素で、彫刻も少ないが、内部・外部には彩色・彩画が残る。彩色・彩画は、銘によって堂の建設時のものであることが明らかである。内陣には、春日厨子を安置する。その内部には、さらに小型の春日厨子(内厨子)が納められており、その扉に慶安3年(1650)の銘がある。春日厨子には銘はないが、脚部の文様等から、現在の薬師堂と同時期のものと考えられる。縁柱で軒を支える中世からこの地方に見られる形態をもち、堂の内外に彩色を主とした装飾を施すなど、近世の寺院建築としての特徴も備えている。小規模ながら、地方における寺社建築の変遷を示す指標となり得る建造物として価値が高い。
交通案内JR篠ノ井線明科駅から車で15分

※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。

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