-異端の天才- 林 倭衛 展

展覧会の詳細

展覧会名-異端の天才- 林 倭衛 展
会期1989年6月3日(土)~6月25日(日) ※会期中無休
場所長野市岡田178-13 八十二別館1階 ギャラリー82
概要大正デモクラシーの華やかな時代を象徴するモニュメント的作品を描いた林倭衛の作品59点を展示しました。

 明治28年(1895)小県郡上田町(現上田市)に生まれる。幼少期に家の没落と一家離散を経験。15歳で上京し、印刷会社で働きながら夜学で絵画を学んだ。
 画家を志した青年時代からアナーキストや社会主義者と深い交友関係にあり、その一方で画才を発揮している。倭衛の画風は一時セザンヌに接近したことから、セザンヌ風となった。
 昭和20年(1945)、積年の酒癖がたたり無念の死を迎えた。享年49歳。異端の天才。詩人、小説家、ジャーナリストなど多くの人びとから愛され、そ の死がおしまれた。詩的で清明な色彩の作品を多く残したが、死後3ヶ月足らずで東京大空襲のため約50点の晩年作が灰塵に帰した。

出獄の日のO氏

1919年
油彩
モデルは反体制運動の中心人物、大杉栄。第6回二科展に出品した。しかし警視庁から撤回命令が出され会場から外された。日本が軍国主義に傾斜していくなかで、芸術に対して思想問題での権力介入が行われた最初であり、日本近代美術史上、最大の汚点となった。しかし、この作品は彼の肖像画の中でも傑出。性格描写のすぐれた作品として評価が高い。

エスクの風景

1928年頃
油彩
昭和3年の最渡仏のおり、エスク市校外の2階家を借りてセザンヌの写生した場所で制作を試みている。倭衛はセザンヌに対して傾倒し、憧憬してていた。倭衛の画業にセザンヌの影響を抜きにしては考えられない。

鵜原風景

1930~40年
油彩

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