信州の伝承文化 -長野県無形民俗文化財-

諏訪大社の御柱祭 寅年と申年の年の7年毎に行われる天下の大祭

県指定無形民俗文化財 【茅野市】【諏訪市】

由来・次第

 諏訪大社は日本最古の神社のひとつに数えられており、信濃国一之宮として信仰されている。雨や風を司る竜神信仰や農業の神様として信仰があつく、また東国第一の軍神として多くの武将たちが崇敬してきた。
 御柱祭は天下の大祭として全国的に名高く、正式には式年造営御柱大祭(しきねんぞうえいみはしらたいさい)という。『諏訪大明神画詞』によると桓武天皇の時代より以前に既に造営が行われていたと推察され、桓武天皇の時代の式年造営にあたっては信濃一国の規模と組織をもって御柱祭を行うようになったと記される。現在のように、諏訪一円の氏子たちによって執り行われるようになったのは近世以降のことである。
 上社の御柱は、4月上旬山出しが行われ、山出し2日目、御柱は木落し、宮川の川越しを行う。5月初旬、御柱はそれぞれ前宮、本宮へと曳き建てられる。騎馬行列が奉納騎馬となって登場し、長持行列が練り歩く。境内に入ると「めどてこ」をはずし、冠落しが行われ、建御柱となる。
 下社の御柱は、4月に3日間にわたり段々に曳き出される。木落し坂では、御柱の先端に数人がのり、土煙をあげ落ち下る。里曳きは、春宮は1日目に曳行を終え、秋宮は3日間かけて曳行する。騎馬行列が奉納騎馬となって現れ、長持行列、笠踊りなどが道中を賑わす。境内で冠落しが行われ、その後曳き建てられ建御柱が終わる。

(写真 諏訪大社下社秋宮)

●開催日/寅・申の年(山出し4月・里曳き5月)
●開催地/上社:原村・茅野市・諏訪市 下社:下諏訪町

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