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有形文化財

円城寺の木造観音菩薩立像 エンジョウジノモクゾウカンノンボサツリュウゾウ 1躯

指定区分・種別市-指定-有形文化財
内容彫刻
指定年月日平成 29/03/29
時代区分平安時代
年代平安後期
作者
所在地松本市内田2573(牛伏寺)
寸法・材質・形状像高72.35cm、桧材などの針葉樹材
概要解説本像は、真言宗智積院末隆光山円城寺の本尊として祀られている。左手は肘を曲げて胸の高さで蕾の蓮華を持ち、右手は垂れ下げて蓮の花の上(蓮華座)に立つ。現状では髻を欠失し、鼻先、両手肘から先、両足先、金銅製の透かし彫り宝冠、胸飾、光背、台座、前面裙裾、左側部裙裾は後補とみられるが、それ以外は比較的保存状態の良好な像といえる。桧材などの針葉樹材を用いており、頭と身体は両肘までを含んで一材から彫り出している。現状では彩色を施さない素地仕上げで、髪は黒く墨を塗っているが、目鼻口の彩色は判然としない。温和でゆったりとした造形感覚に満ち溢れた表現は、平安時代後期の特徴を示すものである。表現の上では、穏やかな感性が徹底していること、浅い彫り口がやや形式化していること、体の動きがおとなしいことなどに注目できる。これらの特色は地方仏としての特性を示すと考えられる。後補である宝冠が本体の頭上を隠しており、観音菩薩の標識である阿弥陀仏の化仏や、髪型の時代の流行は確認できない。また、聖観音か十一面観音かといった観音菩薩の特定もできない。
交通案内JR篠ノ井線村井駅から車で15分

※ご注意ください:すべての文化財は見学が可能とは限りません。見学の際は、事前に関連する教育委員会へお問い合わせください。

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